トピックス
Home > トピックス > 動脈硬化性疾患予防ガイドラインの改訂

動脈硬化性疾患予防ガイドラインの改訂

 心筋梗塞を中心とした心血管系疾患と脳梗塞などを中心とした脳血管障害による死亡を合わせたものは、日本人の死因としては、がんと並んで大きな割合を占め、死因の約30%にも及んでいます。この様に、死因の高い動脈硬化性疾患において、従来の診断基準では、総コレステロール、LDLコレステロールやトリグリセライド(中性脂肪)のいずれかが基準値より高い場合を、高脂血症と診断され、治療の対象とされてきました。三菱化学メディエンスの「医療情報季刊誌アニムス」では、「動脈硬化」や「メタボリックシンドローム」の話題が取り上げられています。

 日本人に関する最近の研究の結果、実際に心筋梗塞や脳梗塞をおこすリスクが高いのは、コレステロールの中でも、いわゆる悪玉と言われる「LDLコレステロール値」が高い人達であることが分かってきました。このため、従来の「総コレステロール」が診断基準から削除され、代わりに悪玉の「LDLコレステロール」などを判断基準とする様に、日本動脈硬化学会が5年ぶりに「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」を改訂(2007年4月25日)しました。

 今回の改訂では、「HDLコレステロール値」においても、新たな基準が設けられました。コレステロールは、細胞膜や各種ホルモンなどの合成に使用され、体に必要な物質です。コレステロールの中でも、余分なコレステロールを血管壁から抜き取って肝臓に戻すHDLが運ぶHDLコレステロールは、動脈硬化とは逆の働きをするため、善玉コレステロールと呼ばれており、HDLコレステロールの値が低くなりすぎると脳梗塞などの発生率が上がることがデータで裏付けられております。このため、HDLコレステロールの値の正常域は40mg/dL以上とする診断基準が新たに設けられました。

脂質異常の診断基準
項目 改訂前 改訂後
総コレステロール 220mg/dL以上 −−−
LDLコレステロール 140mg/dL以上 140mg/dL以上
トリグリセライド(中性脂肪) 150mg/dL以上 150mg/dL以上
HDLコレステロール −−− 40mg/dL未満

 診断基準は、LDLコレステロール140mg/dL以上、HDLコレステロール40mg/dL未満、トリグリセライド150mg/dL以上の3項目となり、原則として「LDLコレステロール値」で評価することが明記されました。この様に、「LDLコレステロール値」などを知っておく事が大切ですが、三菱化学メディエンスでは、医療機関を通して各種コレステロールの「臨床検査」を実施しております。

 また、「高脂血症」という表記は、低HDLコレステロール血症を表現しにくいので、「脂質異常症」に改められ、診断基準の名称が「高脂血症の診断基準」から「脂質異常の診断基準」に改訂されました。

このページの先頭へ